宇宙葬とは?費用や注意点も解説

宇宙に自分の遺骨を撒く?宇宙葬について解説します。

近年、埋葬方式の選択肢が格段に広がりました。人々の意識も変わりつつあり、自分らしい埋葬を望むようになったわけです。例えば、従来のような墓石などを建てずに、樹木葬や散骨葬を選択するケースも多くみられるようになりました。そうした埋葬の一つに「宇宙葬」というものが登場し話題を集めています。宇宙葬は、遺骨や遺灰を収めたカプセルをロケットで打ち上げ、地球の周回軌道に乗せるというものです。その他、宇宙葬に準ずる埋葬方法として、「バルーン散骨」も注目されています。バルーン散骨は、比較的に手軽に行えるのがメリットです。宇宙葬自体の認知度は低いですが、宇宙時代の到来で同埋葬方式の普及にも拍車がかかると予想されます。

宇宙葬のはじまり

宇宙葬を最初に実施したのはアメリカで、1997年のことでした。ロケット内のカプセルには、映画「スタートレック」の関係者の遺骨が収納されていました。同映画はアメリカ国民の誇りでもあり、打ち上げ成功を多くの国民が喜んだことでしょう。カプセルは指定エリアの上空で放出され、宇宙散骨となったわけです。基本的なスタイルは今も変わっておらず、遺骨を納めたカプセルを宇宙空間に打ち上げて散骨します。因みにロケットが発射されるのは、原則として商業用宇宙基地です。また、ロケットは一定期間後に大気圏に落下するよう設計されています。

宇宙葬は日本でも行われており、2016年10月に開始されています。それ以来、同埋葬方式の希望者は増加傾向にあります。その背景には、墓石設置型と比べて安価に行えるという事実もあります。勿論、故人が宇宙や星に興味があったケースが大半です。加えて、星空を見上げて故人を偲びたいという、遺族の想いもあると言えます。また、宇宙葬に準ずるようなバルーン葬も国内で行われています。巨大なバルーンによって、遺骨や遺灰の入ったカプセルを成層圏まで運び散布します。散布されたものは地球の周囲を旋回することになり、空の上から遺族を見守るカタチとなります。

宇宙葬の現在のサービスについて

宇宙葬の中でも、最も宇宙に近いのが「流れ星供養」と呼ばれる散骨方式です。遺骨を納めたカプセルを人工衛星に搭載し、地球の周回軌道に乗せます。人工衛星は90分で地球を一周し、数か月から数年間は宇宙空間を回り続けます。その後、人工衛星は大気圏に落下することになり、遺骨と共に燃え尽きるというものです。地球周回中、遺族はスマホなどのアプリで人工衛星の場所を確認できます。同宇宙葬を手掛けているのは、サンフランシスコに本社があるエリジウムスペース社です。費用は約30万円で、日本からも申し込むことができます。カプセルに故人のイニシャルを刻印できたり、メッセージを人工衛星に載せたりできます。

宇宙葬は、長い人類の埋葬史の中では始まったばかりの方式です。手掛ける業者の数は少なく、認知度も低いです。また、宇宙葬には色々なサービスがあり、プランによっては打ち上げまでに数年を要するケースもあります。ロケットの打ち上げは天候にも左右され、場合によっては中止されることも少なくありません。注意点として宇宙葬を依頼する際には、ある程度のリスクを覚悟する必要があります。加えて、宇宙葬で打ち上げられる遺骨は数グラムと言われています。それ故、全量を散骨したいのであれば、他の自然葬と併用するのが良いでしょう。

かつて、遺骨が宇宙に打ち上げられるのは、一部の著名人に限られたことでした。それが、現在は一般向けに宇宙葬が提供されており、リーズナブルに散骨できるようになりました。宇宙葬を生前予約しておけば、いずれは宇宙に旅立てるわけです。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
オハナクラブ編集部
オハナクラブ編集部(オハナクラブヘンシュウブ)
あわせて読みたい