福祉車両とは?その費用やメリットは?

福祉車両とは?どんな場合に必要か?

福祉車両とは?その費用やメリットは? class=
高齢者や乗り降りが不自由な人は通常の車両では乗り降りがしにくく、一緒に出掛ける人の負担になりたくないと外出を億劫に感じるようになります。

そこで福祉車両が役立つのですが「車椅子を載せる」車両だけでなく、誰もが乗り降りしやすい設計がされているので「みんな」で楽しく外出できる車です。
また、乗り降りが不自由な方の送迎にも便利で、介護施設等の送迎も楽になり「行きたい時」に自由に出掛けられます。

介護施設からの送迎でも福祉車両を利用しているケースがほとんどです。
車椅子のまま乗り降りできたり、車高が高く床が低くなっているので乗り降りがスムーズにできます。
色々な種類があるので、個人で購入する時は生活や車椅子の有無などを考慮して選ぶと良いです。
「車椅子じゃないから必要ない」と考えず、車の乗り降りが大変だと感じたら自動車メーカーのディーラーに福祉車両の相談窓口があるので、相談してみると良いかもしれません。

福祉車両の種類は?

福祉車両には介護式と自操式があり、自操式は身体が不自由な人が自分で運転する方式で、介護式は介護が必要な人を助手席や後部に乗せる方式です。
他に公共施設向けに車椅子で乗り降りできるノンステップバスなどがあります。

高齢者世代に必要な福祉車両は介護式で、助手席が回転するスライドシートタイプ・助手席が昇降するタイプ・車椅子が移動するタイプ(リフトタイプ・スロープタイプ)の3種類です。

車椅子が移動するタイプはワゴン車などの大型車を連想するかもしれませんが、近年はミニバンで後部に純正のリフトを搭載できるタイプが多くなってきたので使いやすい車両が増えています。
スライドシートなど助手席が昇降するタイプは軽自動車でも問題ありませんので、大型車は運転も駐車も扱いが大変で好きじゃないという方でも大丈夫です。
車椅子で乗り降りするタイプは乗り心地の面では少し劣りますので遠距離よりも近距離移動に向いています。

福祉車両の費用は?補助はあるの?

福祉車両を購入するとして助成を受ける場合、軽自動車の車椅子スロープタイプは160万円~200万円前後の相場になります。
1,300cc程度のコンパクトカーだとスロープタイプは電動式で250万円前後です。
福祉機器を搭載するのでどうしても割高になりますが、助成制度を利用する事で費用が抑えられます。

車椅子を固定する装置など特定の装備を備えた車両は、車両本体の消費税が非課税です。
一部のオプション品や修理費用も非課税になる場合があるので、詳しい事は自動車メーカーの相談窓口で確認します。

車両の構造や障害者手帳の等級・社会福祉法人の所有であるかなどの要件を満たすと、自動車税や自動車所得税が減免されるので軽自動車の場合は市町村の税務又は福祉担当へ、普通車は都道府県の税事務所又は福祉事務所に相談すると良いです。
また、購入費用の貸付助成制度を設けているので、必要な方は福祉事務所や社会福祉協議会に確認します。

福祉車両のメリットは?

車椅子のまま乗り降りできるので、本人だけでなくサポートする側にとっても身体への負担が軽くなります。
従来の乗せおろしは体力まかせで行ってきたので、本人もサポートする側も外出が面倒になりがちでした。
また車椅子の折り畳みも意外と力がいるので女性だけで介助するのは大変な作業になり、乗せ下しが簡単になる事でサポート側も助かる仕組みです。

本人が乗り降りできるタイプもあるので、いちいち誰かを呼ぶ必要もなく「出掛けたい時」に気を遣わずに外出できます。
乗せ下しを待っている間は負担になっているのではないか、荷物扱いになってやしないかとイライラしたりマイナスな気持ちになりますが、待ち時間がなくなればイライラもなくなり精神面にも良いです。

身体が思う様に動かなくなれば、無理な体勢で乗り降りしなくてはいけなくなり本人も外出が辛くなります。
「みんな」が楽しく外出できる為の必要なポイントが詰まっている車が福祉車両です。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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