【法事のマナー】七回忌の数え方とお布施の相場

七回忌とは?

【法事のマナー】七回忌の数え方とお布施の相場 class=
七回忌とは、三回忌の後に行われる法事のことで、亡くなった年から6年後に故人の冥福を祈ってとり行われる仏事です。

七回忌であるのに6年目に行われる理由は、命日の数え方が故人の亡くなった日を1日とするため、法要である七回忌を数える場合も亡くなった年が1年。ですから亡くなった年に6年を足した年が七回忌となるのです。

この七回忌は一周忌や三周忌と同じく、お寺との話し合いで行われるもので、自宅に僧侶に来ていただいたりお寺に行くなどして行われるもの。
また、命日を過ぎないようにとり行うことが通常とされていて、参列予定者の都合によっては前倒しでの日時を決めることが良いとされています。

この七周忌の後には十三回忌となりますが、この七周忌を目途に法要自体を小規模にしていく家庭も多く見られ、この七周忌からは2つの法要を合同で行う、「併修、合斎」を考えるのにも良い時期とされています。

七回忌法要のお布施の相場

七回忌法要のお布施の相場は地域などによっても差はありますが、1万円から5万円が相場とされています。
ただ、この金額はお寺で七回忌法要を営む場合の金額であって、自宅などへ僧侶を呼んでとり行う場合には、お車代として別途5千円から1万円を包んで差し上げます。

お布施を包む際の表書きとしては黒墨で「お布施」や「御布施」とし、地域のしきたりなどが特にない場合には水引などのない封筒に包むことが一般的です。
そしてお布施をお渡しするタイミングとしては、法要が始まる前が良く、お寺での法要であれば受付でお渡しし、自宅での法要であれば挨拶の際にお渡しすると良いでしょう。
また、この七回忌法要では僧侶による読経のあと、集まった親族と共に食事を囲むことが通常ですが、会食に僧侶が参加しない場合には御膳料をお渡しする場合も。持ち帰ることができるような会食であれば、食事折としてお渡しすることも良いとされています。

御布施をお渡しするマナー

また、御布施を僧侶へお渡しする際のマナーとして挙げられることに、直接手渡しでしないということがあります。
良い方法としては袱紗に包んだ上お渡しする際に袱紗を開き、袱紗の上に出したお布施を僧侶に直接受け取ってもらう方法。
また、黒いお盆である「切手盆」に乗せたお布施を僧侶に受け取ってもらう方法となります。

袱紗を使用する際には、黒、グレー、濃紺、紫などの暗めの色とし、包み方も弔辞の包み方。
また、お渡しする際には書かれた名前などが僧侶の方を向くようにして渡しするよう注意しましょう。

御布施をお渡しする際には、心のこもったお礼を述べながらお渡しすると良いとされますが、その際にはその日の七周忌法要のおつとめのお礼、そしてこれからもよろしくお願いしたい旨を伝えることが大切です。
お礼の言葉に決まった文言はありませんが、家族を代表して感謝の気持ちをきちんと伝えることが肝心でしょう。

併修や合斎をするためには?

七周忌から考えられる併修や合斎は、1年の間に2つ以上の法要がある場合に行われるもので、短期間の間に複数の法要を営むということは金銭的にも労力的にも大変なことであるために併せて行うこと。
この併修や合斎であっても命日を過ぎて行うことは故人に対して失礼なこととなるため、あくまでもその年に行われるべき法事に限って行われるべきものです。

また、この併修や合斎を行う際の日取りを決めるのには、故人の中でも一番後に亡くなった故人の命日にあわせることが通常ですが、お寺の都合もあるため相談してから取り決めるべきでしょう。

このような法要は、亡くなった故人を偲ぶと共に冥福を祈り、故人の存在によって自分が存在するという感謝と自分自身を見つめなおす日でもあります。
しきたりと共に、家族全員が故人への思いを巡らせることができる日となるよう準備することが大切となります。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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