今話題の「親家片」(おやかた)とは?

「親家片」(おやかた)とは?

今話題の「親家片」(おやかた)とは? class=
今話題になっている「親家片」(おやかた)とは、親の家の片づけをする事です。一見簡単そうに思える事ですが、実際に行うと大きなストレスを抱える事になります。
親家片をする前には、3つのポイントがあります。まず一つ目は、片づける前に親に前向きな作業である事を伝える事にしましょう。なぜなら急に自分の家を片づけられる親としては、子が自分の死を待っているのではないだろうかと思い、心を閉ざしてしまう可能性もあるためです。それよりもきちんと荷物の整理を行う事により、転倒や事故などを防止する事ができ快適に生活を送る事ができるといった、前向きな作業である事を伝えましょう。
そして二つ目は、例え親子であっても価値観が違う事を理解しておきましょう。例えば私達には捨ててもいいような物でも、親からはたくさんの思い出が詰まった物かもしれないという事です。
最後の三つ目は、ごみのように思えたとしてもそれを否定しない事です。こんなの要らないから捨てようなどといった否定的な言葉を使うのは、親からするととても傷が付く一言となるので絶対に口にしないようにしましょう。

親にとっての「親家片」(おやかた)のメリットは?

親家片は、自分の身の回りの物を整理する事により身軽になる事が出来る事が最大のメリットとなります。身の回りの整理をする事によって家の中も綺麗になり、自然と気持ちもスッキリとして快適な人生を新たに送る事が出来ます。
また生前に家の整理を行う事により、自分自身の意思を家族に伝える事が出来る事もメリットです。亡くなった後に家族に家を片づけてもらう事になりますが、万が一整理をしていないと自分の希望通りにいかない事も多くなるでしょう。例えば遺品として残しておきたいものでも、家族にとっては捨てても大丈夫だろうと思われて捨ててしまわれる可能性もあります。
他にも遺産相続によって親族間でトラブルが起きないように、生前に自分自身で遺産の分割をしっかりと決めておく事も大変重要になります。遺産相続でトラブルになる事はよくある事ですので、生前にその事をしっかりと把握しておくようにしましょう。

子どもにとっての「親家片」(おやかた)のメリットは?

親家片をする事で、子どもにとってメリットになる事もたくさんあります。
親が亡くなった後に、家を片づけるとなるとたくさんの遺品が出て来る事になります。子どもとしては、これらの遺品は出来るだけ残しておきたいと考えるのですが、量が多いとどうしても保管をする場所がないため処分してしまわないといけなくなります。しかし生前に親と一緒に家の整理をしておけば、こういった事に悩まされずに済むのです。
そして親側のメリットでも挙げましたが、親の生前に遺産を分割してもらう事で親族感での遺産トラブルを避ける事が出来ます。この際に対象となる物には、土地や現金や証券類以外にも貴金属類や絵画や骨董品や家具なども含まれています。万が一遺産分割の方法で親の意思が明記されていない場合には、相続の対象者全員で話し合いをして遺産の分割協議をしなければいけないのです。この際にトラブルになってしまう事が多いのが、現状となります。

「親家片」(おやかた)の注意点

親家片をする際に注意しておきたい事は、価値観の違いを理解しておく事です。
一般的に親の世代には、物を捨てられない人や捨てないといった価値観を持った人が多いため、どうしても子どもとの価値観がずれてしまいます。例えば子どもからしたら「ごみみたいな物をどうして置いておくの?」というような物は、親からすると「いつか使うかもしれないし、捨てるのはもったいない」といった気持ちでいるのです。
そういったすれ違いによって片づけがスムーズに行かない事が多いのですが、片づけをする前にまずお互いに理解し合えるようにしっかりと話し合う必要があります。そして片づける際には、まず片づけていく場所の順番を決める事です。あっちもこっちもと手を付けてしまうと、何がどこにあるのか分からなくなり混乱してしまいます。しっかりと計画を立てながら行うと双方が気分よく、片づけが進むでしょう。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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