シルバー人材センターとは?登録はどうすれば?

シルバー人材センターとは?

シルバー人材センターとは?登録はどうすれば? class=
シルバー人材センターとは、高齢者に対して仕事を紹介する非営利の団体です。都道府県ごとに連合会が設けられており、原則として市区町村単位でセンターが存在します。地域によって会員となるための年齢は異なりますが、60歳以上または65歳以上としているところがほとんどです。多くは公益社団法人という法人形態ですが、公益財団法人や一般社団法人、または任意団体として運営されるセンターもあります。
シルバー人材センターの業務は簡単な仕事を紹介することで、会員は紹介された職場と請負または委任契約を結びます。これは労働時間を定めず自発的に働く形態であり、決められた時間に職場に出勤して上司の指示を受けることを前提とする雇用契約とは異なります。
主な仕事内容は、チラシ配りや駐車場の管理から家庭教師まで多岐にわたり、地域によって異なります。ただ、年齢に応じた簡単な業務内容であることは共通しています。

シルバー人材センターへの登録条件や登録の手続き

シルバー人材センターに会員登録して仕事を請け負うためには、年齢などの要件を満たしており、申込書を提出して2,000円前後の年会費を支払う必要があります。年齢は原則として60歳以上で、他者の補助を受けずに行動できる程度に健康であることが求められます。入会の申し込みは、お住まいの市区町村にあるセンターに対して行います。
地域によっては入会説明会を月に1度か2度開催するセンターもあり、説明会の終了後にそのまま入会手続きを行えます。説明会は2時間ほどかかりますが、センターの事業内容を簡単に理解することができます。センターの事務所のほか、公民館のような来訪しやすい場所でも開催されます。
入会後は、センターに紹介された事業を請け負うことができるようになります。すぐに希望する職種に就けるとは限りませんが、自分に向いていない仕事は断ることもできます。また、より多くの人に公平な就業機会を与えるために、一人あたりの月間就業日数は8日から10日程度となっています。

シルバー人材センターから紹介される仕事の内容

シルバー人材センターは、高齢者でも行える軽作業を中心に紹介しています。建設現場での作業のように体力を必要とする仕事はありませんが、庭木の選定やペンキ塗り・左官のような、退職前の技能を活かすことができる職種もあります。
もっとも多いのは、マンションや駐車場といった施設管理の仕事です。来訪者に対して案内を行ったり、屋内外の清掃を行ったりといったことが主な業務内容となります。一般家庭での家事や子育てが募集されることもありますし、中には依頼主の話し相手になるという仕事も存在します。
文字が得意な方であれば、筆耕関連の仕事が向いています。事務でもパソコンが使われることが多くなりましたが、宛名や賞状は手書きのものを受け取りたいという需要は現在も根強いためです。
センターによっては介護の仕事を募集することもあります。介護関連の資格がない場合でも、センターが実施する講習を受けることで仕事を行えます。

シルバー人材センターでは派遣型の仕事も増加

シルバー人材センターの仕事は原則として請負・委託契約ですが、派遣型の雇用契約を結ぶ仕事も増加しています。請負・委託は報酬と就業時間を柔軟に決められるというメリットがある一方で、雇い主が会員に対して直接指示を出すことができず、本格的に働きたい会員の需要にも応えられないという事情があるためです。
派遣型の仕事でも、請負などによる就業と仕事内容が大きく異なることはありません。紹介されるのは飽くまでも短期的な仕事で、就業時間は原則として月10日または週20時間以内です。
ただし、派遣会員となることで労働条件は変わります。シルバー人材センターと雇用契約を結んで派遣先の指示を受けることになり、勤務地や就業時間に出勤することが義務となります。その一方で給料は請負・委託よりも好条件となりますし、通常の派遣と同じく労災保険にも加入することができます。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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