老人ホームや介護施設の費用の目安を知ろう!

公的施設の場合

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老人ホームや介護施設には公的施設と民間施設があります。
公的施設は介護度や支援の内容によって、特別養護老人ホーム(特養)・介護老人保健施設(老健)・介護療養型医療施設(療養病棟)・経費老人ホームと分かれます。

特別養護老人ホームの場合は寝たきりや要介護度の高い人から優先され、全国で52万人以上が待機しており入居まで数年かかることもあります。けれど、初期費用は必要なく月額料金も5万~13万円と格段に安く入れます。

介護老人保健施設は医療ケアやリハビリを必要とする高齢者が対象で、比較的介護度が低く症状が安定している人が条件となります。
そのため、3ヶ月ごとに入所継続の判定が行われます。初期費用は必要なく月額8万~13万程度です。

介護療養型医療施設は病院に併設された病棟です。
何らかの医療処置が必要とされる要介護者が入院できます。
そのため、医療ケアや看護は充実していますが掃除や洗濯・買い物といった生活援助は提供されていません。
初期費用の必要はなく、月額9万~17万程度の費用が必要です。

軽費老人ホームは3種類ある

軽費老人ホームはA型・B型とケアハウス(C型)の3種類あります。
これらは社会福祉法人や地方自治体などの公的機関と民間事業者などによって運営されている場合とに分かれます。
近親者がいなかったり、経済状況などの理由で家族との同居が困難な高齢者が比較的定額な料金で入居できる福祉施設です。

A型は食事サービスがあり、B型は自炊型の違いです。
A・B型ともに新規の開設がないため実質のところ入居は困難でしょう。
1990年以降はC型(ケアハウス)新設されるようになりました。

さらにケアハウスには自立型と介護型があり、要介護度によって振分けられます。
ケアハウスの入居は初期費用が必要になってきます。
自立型では30万円程度の保証金、介護型では数十万~数百万と差があります。
これは民間施設も参入しているため価格が定まっていないことが原因です。
そのため公的機関が運営しているケアハウスは入居難易度が高く、民間事業者の運営しているところは入居しやすくなってきています。

民間施設の場合

民間によるものでは介護付有料老人ホーム・住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・グループホームなどがあります。

介護付有料老人ホームは介護専用型と自立型、両方を受け入れる混合型があります。
特徴は要介護度の幅と施設側のサービスの幅が広く、施設によって費用も大幅に変わってきます。
初期費用は0~数千万円、月額費用は10万~30万と差があります。
これは施設の立地条件や設備、スタッフの人数、サービスに多様性があることが要因です。
しかし原則として介護職員は24時間体制で常駐しており、重度の要介護者も住み続けられるメリットがあります。
また、看護職員による医療ケアや近隣の医師と連携して、早期に治療を受けることが出来る体制になっています。

住宅型有料老人ホームは訪問介護やデイサービスなど外部のサービスを利用して介護を受けることのできる施設です。
最近では介護付有料老人ホームのように介護職員が常駐している施設も多くなり、介護度が高くなっても生活できる場合もあります。
初期費用として0~数千万円、月額12万~30万円かかります。

自立した生活の中に安心を提供する施設

サービス付き高齢者向け住宅は60歳以上の高齢者・または要介護者と要支援者を対象に民間事業者が運営している賃貸住宅です。
高齢者が住みやすく設計されており、賃貸借契約なので多額の入居金を必要としません。

軽度の要介護者には介護職員による身の回りに援助や機能訓練士によるリハビリテーションなどのサービスがあります。
初期費用は0~数百万円、月額費用は10万~30万円程度かかります。
大都市圏や駅に近い立地などでは賃貸物件と同様に高くなっています。

グループホームは介護施設の中でも軽度の認知症を受け入れる施設として特化しています。
認知症専門のスタッフが常駐し、レクリエーションなどで認知症の進行を緩やかにすることが第一の目的とされます。
地域に密着した施設としても特徴的で、住民票の同じ地域にある施設にしか入居できません。
少人数でアットホームなケアを受けることができますが、身体状態は比較的健康で一人で食事や排泄などの生活ができなくなった場合や医療ケアが必要になってくると退去しなくてはなりません。
初期費用は0~数百万円で、月額15万~30万が必要です。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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