おさえておきたい!!「散骨」の法律上の注意点

散骨と「墓埋法」について

おさえておきたい!!「散骨」の法律上の注意点 class=
近年では、遺骨を海や山にまく「散骨」を希望する方が増加傾向にあります。「それって違法にはならないの?」と疑問に思う方も多いと思われます。この点については、しっかりとルールを守っていれば違法にはなりませんが、注意が必要です。

日本では埋葬等を行う場合の手続きに関係する墓埋法が定められていて、遺骨を遺棄すると3年以下の懲役刑が科されます。散骨に対しては、散骨を扱う団体の適切な取り組みや社会的な要請の高まりを背景に、遺骨を粉末化するなどをして供養するために撒くのであれば、墓埋法で定める「遺骨の遺棄」にはあてはまらないとされています。

また、墓埋法では、焼骨の埋蔵は墓地以外の区域にしてはいけないと定められています。ということは墓地以外の土の中に焼骨した骨を埋めることは法律違反となります。墓地以外の場所に、粉末状の骨をまくのではなく土の中に埋めてしまう場合は、基本的に認められていませんので注意が必要となります。

海洋散骨と樹木葬について

散骨には、大きく分けると海洋散骨と樹木葬の2つの方法があります。海洋散骨とは、砕いた遺骨を海に撒くといった方法で、専門の業者に依頼するケースが多いです。海洋散骨の内容としては、依頼者の家族だけで行う方法や、複数の家族が相乗りで行う方法や、さらに業者が家族の代理で行ってくれるものもあります。

樹木葬とは、遺骨を霊園や墓地の地中に埋めてその上に樹木を植えて墓の標として残す方法です。この樹木葬には、里山型と公園型の方法がります。前者は、自然に最も近い方法であり、使い勝手が良いように人が手を入れてきた森林を霊園や墓地とし、自然を育てながら埋葬を行うといった方法です。後者は、目印となる樹木の周りに埋葬するといった方法です。

樹木葬で行う場合は、個人一人で利用するか家族複数人で利用するか、合同で利用するかによって、かかってくる費用が異なります。費用の相場は約10万円~80万円であり、一般の墓石のお墓よりは安価に行う事ができるケースが多いです。

散骨する際の粉骨について

散骨をする際には、必ず粉骨にする必要があります。遺骨をそのままの状態で散骨してしまうと、遺骨を遺棄した罪となりますので、事件になり刑法に触れてしまいます。そのため、節度を守り葬送する事が大切なポイントとなります。

遺骨を細かく粉状にするのは、早く自然に還ることや外洋に流れていきやすいといった意味が込められています。粉骨機という専用の機械がありますが、遺骨に刃をあてることが故人に対して失礼にあたるとされ、刃を使用しないで粉状にする機械も普及するようになってきました。

遺骨によっては、湿気を多く含んでいる場合があります。湿気が多く含まれていると、粉骨にする事ができないため、まずは乾燥させる事が必要になることもあります。また、お墓に長い間、遺骨が納められていると、遺骨の中に土や虫などが混入してしまう可能性も高くなります。そういった事もあるため、業者によってはお骨洗いといった洗骨のサービスも行われている所もあります。

散骨する際の手続き

散骨する際には、まず火葬証明書を斎場に持って行き遺体を火葬してもらいます。火葬された遺骨は、散骨を行う前に粉末状にする必要があります。この作業は自分で行うことも可能ですが、実際に自分でするのは技術的にも、気持ちの面でも難しいので、できれば専門の業者に依頼するのが一般的です。

散骨を行う際には、特に必要となる手続きはありません。しかし業者に依頼する場合には、埋葬許可証を提示しなければいけない事もあります。また遺骨が埋葬してある場合は、墓地の管理者の方にその旨を説明し認めてもらい遺骨を取り出してもらわなければいけません。

散骨した際にお墓が要らなくなった場合には、お魂抜き・御霊抜きをする必要があります。また墓石を撤去して更地の状態に戻さなければいけません。海や山へ散骨する場合には、まずは周りの人達の理解を得る事が必要となります。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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