安全で美味しい「介護食」

柔らかで繊細な味わいが喜ばれる介護食

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「生鮭のムース」を手作りすれば、柔らかで安全な介護食になります。

鮭はビタミン類を比較的多く含む魚なので栄養効果も高く、繊細な味わいが喜ばれます。

作り方は、生鮭の皮と骨を除いて1センチ角に切ります。これに塩小さじ5分の2、コショウ少々を加えてフードプロセッサーにかけてすり身にし、卵白2分の1個分、白ワイン小さじ2、牛乳大さじ2と3分の2、生クリーム大さじ1と3分の1を加えてさらに5~6秒間攪拌し、空気をふんわりと含ませます。型にサラダ油を薄く塗って流し入れ、蒸気の上がった蒸し器に入れて強めの中火で約13分間蒸します。冷めたら、型から抜いて食べやすく切ってできあがりです。

鮭を滑らかなペースト状にしてから液体の材料を加えるのがポイントです。卵白と生クリームが泡立ち、舌ざわりのよいタネができて、食べやすく安全な介護食となります。また、油を塗った型にタネをキッチリ詰め、蒸したときに身割れしないように、型を台に軽く落として余分な空気を抜きましょう。

咀嚼しやすく健康的な介護食

「豆腐とホタテ貝のしんじょ」は咀嚼しやすく、健康的な介護食です。

高タンパク・低脂肪でミネラルも豊富で、のどごしがよいのでスルリと胃に納まります。

作り方は、豆腐は紙タオルにのせて水気を切り、ホタテ貝は4つに切ります。フードプロセッサーに豆腐を大きく崩しながら入れ、ホタテ貝と大和芋、塩小さじ3分の1、片栗粉大さじ1を加え、滑らかになるまで攪拌します。流し函にサラダ油を薄く塗って流し入れ、表面を平らにします。これをフライパンに入れ、流し函の半分の高さまで水を入れ、フタをして強火にかけ、沸騰後は弱火にして10分間蒸します。だしカップ2分の1、薄口しょうゆ小さじ1、みりん大さじ2分の1を煮立て、片栗粉小さじ1強を同量の水で溶いてとろみをつけ、あんを作ります。しんじょを型から取り出して4つに切り分け、あんをかけたら完成です。

フライパンで蒸すコツは、半分の高さまで水を入れて蒸気を回すことです。

胃腸に負担をかけないやさしい味の介護食

「はんぺんの挟み焼き」は、胃腸に負担をかけないやさしい味の介護食です。

良質タンパク質が体力の回復を助けます。

作り方は、エビの殻をむいて背ワタを取り、フードプロセッサーに塩小さじ4分の1、ショウガの薄切り少々、片栗粉大さじ2分の1とともに入れ、滑らかになるまで攪拌します。はんぺんは厚みを半分に切り、片方の切り口に攪拌したエビをのせて平らにし、もう片方のはんぺんで挟みます。フライパンを熱してサラダ油少々を引き、はんぺんを入れて水大さじ4を加え、フタをしてごく弱火にかけ、約8分間蒸し焼きにします。フタを取り、汁気が残っているようなら少し火を強めて汁気を飛ばします。食べやすく切り分けて器に盛り、大根おろしを添え、しょうゆ少々をかけたらできあがりです。

はんぺんでエビのすり身を挟み、焼いたときにはがれないように、抑えてなじませるのがポイントです。また、耐熱皿に入れてラップでフワッと覆い、電子レンジに1分30秒かけてもよいでしょう。

胃腸をいたわる介護食

「カキと鶏ささ身のクネル」は、胃腸をいたわる介護食です。

良質のタンパク質やミネラルが豊富なカキを鶏のすり身で包み、スープで蒸し煮にします。

作り方は、カキに塩少々をまぶし、水洗いしてぬめりを落とし、紙タオルで挟んで水気を取ります。鶏ささ身は筋を除いて2センチ幅くらいに切り、エノキダケは根元を切り落としザク切りにします。パン粉・生クリーム各大さじ4、牛乳少々、塩小さじ3分の1、白コショウ少々とともにフードプロセッサーにかけ、ペースト状にします。6等分にして手のひらに広げ、中央にカキを1個ずつのせて包みます。フライパンに並べ入れ、白ワイン大さじ2、水1カップを注ぎ、固形スープの素を砕いて加え、煮立ったら火を弱めて6~7分間蒸し煮にし、白コショウ少々を振ったら完成です。

鶏ささ身のペーストでカキを包み、形を整えるときには、手に油少々をつけるのが、くっつかないポイントです。

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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