【基本マナー】通夜振る舞いには参加すべき?

通夜振る舞いとは?どんな意味が?

【基本マナー】通夜振る舞いには参加すべき? class=
通夜振る舞いとは、故人との最後のお別れをするお通夜の後で振る舞われる食事会のことです。医療の発達していなかった時代には亡くなったと思っても後に生き返ることが珍しくなく、すぐに葬らずに一晩そのままにしておくことが習わしでした。そして、その際には寝ずの番を交代でしますが、死人が生き返るといった恐怖心を紛らわすために皆で酒を飲んで大騒ぎをするようになったのが通夜振る舞いの由来だといわれています。
現在もその名残から、故人を偲んで皆で思い出話しをしながら食事をしたり酒を飲むのが一般的で、故人への供養やお清め、遺族から弔問客へのお礼といった意味が込められています。
通夜が終わると、別室に食事の場が設けられており、お酒はビールや日本酒が用意されていることがほとんどです。食事は地域によっても異なりますが、オードブルなどや巻きずし、てんぷらなどが大皿料理で振る舞われることが多くあります。

通夜振る舞いには参加すべき?

通夜振る舞いは通夜の後、喪主のアナウンスにより開かれますが、必ず参加しなければいけないというものではありません。しかし、遺族に勧められた場合には出来るだけ参加するようにし、参加するのであれば料理に箸を付けることが供養になるので一口でもいただくのがマナーです。
しかし、通夜振る舞いは地域によってもさまざまな習慣があり、関東ではたいていの人が参加するのに対し、関西では遺族や親族のみで行われるのが一般的です。
また、通夜振る舞いは1時間程度行われますが、故人や遺族とそれほど親しくない場合には30分程度で切り上げるのが良いとされています。
もしも、どうしても都合がつかないという場合には丁寧に断って帰路につきますが、どうしてもと勧められれば一旦は参加して箸を付けた後、早めに退席することが望まれます。その際には、遺族などに断ってからタイミングを見て目立たないように退席しましょう。

通夜振る舞いのマナー

通夜振る舞いは故人を偲ぶために遺族が用意する食事会なので、故人とあまり関係のない話しをすることは避けるのがマナーといえます。参加者同士で思い出話しをしている内につい場が盛り上がってしまうこともありますが、あまり大きな声を出したり笑い声をあげるのはマナー違反とされています。
また、遺族は通夜振る舞いで気丈に弔問客をもてなしてはいますが、大切な方を亡くされたばかりなのですから、常に細やかな気遣いを忘れないようにしたいものです。特に、遺族は通夜振る舞いの最中も忙しくしていることが多いので、長話をするなどして妨げることは避けるようにし、時間通りに切り上げられるように終わり頃になったら速やかに退席するように心掛けます。
葬儀に出ることは誰にとってもそう多いことではありません。出来るだけマナーに沿うようにして遺族を思いやり、故人をしめやかに見送ってあげるようにましょう。

通夜振る舞いの一般的な費用は?

通夜振る舞いにかかる費用の内訳は料理と飲み物代です。しかし、どのくらいの人数が参加するかは事前にはっきりとわからないため、だいたいの数を注文しておくしかありません。若い人よりも年配の方が多いといった場合には実際に参加した人数は多くても料理は余ってしまうということもありますし、飲み物などはお酒の好きな方が多いかどうかによってもかなりの違いがあるといえるでしょう。
2010年に財団法人日本消費者協会が実施したアンケート結果によれば、通夜振る舞いにかかった費用の全国平均は455,000円という金額が出されています。
といっても、ごく近しい人のみで行うところもあれば多くの人を呼んで盛大に振る舞うところもあるなど、その地域に古くから伝わる風習によっても大きく費用は異なります。そのため、だいたいの予算を告げて葬儀社に依頼するのも一つの方法です。
参考サイト: 実際の通夜料理の具体例

この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
あわせて読みたい