コロナ禍におけるお葬式の変化

2020年に始まったコロナ禍ですが、ウィルスの感染拡大とそれに伴う防止対策によって、人々の暮らしはこれまでにない大きな変化がありました。
仕事や教育、飲食といった日常的なものから、旅行や年中行事、各種イベントなどの非日常の行事にいたるまで、大きな影響を受けました。冠婚葬祭もまた例外ではありません。
コロナ禍によって人々の生活に大きな制約を受けたことは確かなことですが、同時に働き方の見直しや、リモート活用やオンラインサービスの浸透など、新しい進展があったとも言えます。

日比谷花壇のお葬式にて、コロナ禍でオンライン配信や感染防止対策など、様々な工夫をしながら葬儀を行った例

現時点では、世界的に見るとまだまだコロナ感染が終息したとは言えない状態でありますが、日本においては感染拡大が縮小しており、徐々に元の生活に戻ってきたものもあります。
しかし、コロナ禍においての生活を経ることによって、すべてが前と同じように戻ってほしいと人々が思っているかはわかりません。
例えば、深夜残業や満員電車などはコロナ禍前のように戻ってほしくないと考える人も多いのではないでしょうか。

そのようにコロナ禍が終わった後、どの分野でも大きな変化がある現在ですが、お葬式においては、どうだったのでしょうか。
日比谷花壇のお葬式の施行を例に見ていきたいと思います。
尚、このデータは2018年10月~2021年9月までの日比谷花壇のお葬式のサービスエリア内(首都圏・関西)のみであり、全国的な傾向ではありません。一例として捉えてもらえればと思います。

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会葬する人数に変化があったのか

コロナ以前と以降で、お葬式の会葬人数は、30人から12人に減少しました。
遠方から来ることの制限や、高齢の方の会葬のリスクという部分でお呼びしなかったという理由が挙げられます。家族・親族中心で10名~20名というのが今までの一般的な家族葬でしたが、
5名以下の家族のみということも珍しくなくなっています。

平均会葬者人数は、コロナ前とコロナ禍では、会葬者は大幅に減っています。

増加する「一日葬」

コロナ禍において圧倒的に割合が変わったのが、コロナ前では、家族葬でも半数以上が行っていた「通夜・告別式」でのスタイルがコロナ禍においては、7割以上が告別式のみの「一日葬」になったことです。
会場内の会食が制限、時期によっては禁止されており、通夜振る舞いができないことに加え、会場外でも夜間はお食事を取る場所も営業していなかったりなどで、十分なおもてなしができないということがひとつの要因です。
また、お寺によっては、通夜・告別式両方を行うことが必要という考えもコロナ以前にはありましたが、コロナ禍においてはその実現が難しいことから一日だけでよい、という考えが一般化されたということもあります。

「直葬(火葬のみ)」は増えたのか

葬儀を行わず、火葬のみを行う「直葬」ですが、コロナ以前は2割程度だった割合が、3割まで増加しています。
1回目の緊急事態宣言があった2020年の4月~5月など一時的に直葬の比率が高かった時期はありますが、それ以外の時期を見ると、コロナ前とあまり変わらない月も見受けられ、規模は小さくなったものの、まだ多くの方がセレモニーのある葬儀を選択しています。
緊急事態宣言下のやむを得ない事情で、直葬を選択したという人は一定割合いるものの、葬儀をしたい、という方の割合自体はあまり変わらなかったと言えます。

アフターコロナにおいて、どのように変化があるのか

コロナ禍において変化があった葬儀のスタイルですが、直葬の割合に大きな変化がなかったように、葬儀そのものは必要、という考えはこれまでと同様残り続けるのかと思います。
ただ、コロナが終息し、人々の行動制限がなくなることで、また会葬者が増えていくかどうかはわかりません。

通夜・告別式のある葬儀から一日葬になっていくなど、時代とともに様式の変化はあるかと思います。
しかし、人々が亡くされた方を思う気持ちに変わりはありません。
その人々の思いを今の時代に合わせてかたりにできる弔いの方法が新しい葬儀になっていくのではないかと思います。

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この記事を書いた人

株式会社日比谷花壇 
フューネラルプロデューサー
金澤 和央(カナザワ カズオ)
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